皆さんには何が見えますか?
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日本では男性の20人に一人、女性の500人に一人の割合でいると言われています。
この数字は何の割合か分かりますか?
それは日本での『色覚異常』の方の割合です。
皆さんはこの数字を多いと思いますか?それとも少ないと思いますか?
僕は今までの人生の中で、『私は色覚異常です』と言う方には出会ったことがなかったので正直、結構な数だと感じました。
色覚異常と言っても、そもそもどの様なものなのか知らない方も結構いらっしゃると思いますので少しずつ書いていきますね。
色覚異常とは?
おそらく日常生活で一番耳にすることが多いのは、『色盲』と言う言葉だと思いますが、ただ色盲と言ってもその中にもいくつかの種類が存在します。
皆さんも学校の授業で聞いたことがあると思いますが、人間は光の三原色である『赤』、『緑』、『青』の三つの色を適切な割合で組み合わせることによって、白を含むどんな色も発生させることが出来ています。
目の中には視細胞の一つでもある『錐体』と言う部分で読み取って色を認識してます。
この錐体は3つ存在し、それぞれ『赤錐体(L-錐体)』、『緑錐体(M-錐体)』、『青錐体(S-錐体)』と呼ばれています。名前の通りその色を読み取る部分になっています。
そして色覚異常の方の場合にはこのそれぞれの色の錐体に異常があると言うことです。
1色覚
赤に敏感な視細胞(L-錐体)の機能に異常がある
2色覚
緑に敏感な視細胞(M-錐体)の機能に異常がある
3色覚
青に敏感な視細胞(S-錐体)の機能に異常がある
ここでは3つに分けましたが、細かくすればもっと種類がありますのでここでは省きます。
原因・症状
色覚異常には先天的な場合と後天的な場合とがあります。
まず後天的な場合とは、加齢または病気などの一つの症状として起きる場合で、色覚異常が起きたことを自覚できています。
次に先天的な場合とは、親からの遺伝により生まれつき持って生まれてくる場合で、他者に色の違いを指摘されて初めて気づく場合が多いそうです。
先天色覚異常
そして先天的な色覚異常『先天色覚異常』は親からの遺伝と書きましたが、これは両親とも色覚異常か、もしくはどちらかが色覚異常の場合、そしてどちらも色覚異常ではない場合とあります。
遺伝と言う事なので親が色覚異常の場合なら分かりますが、何故どちらも色覚異常ではないのに子供が色覚異常になるのか気になりますよね?
では順を追って説明していきます。
まずは人間が持っている染色体の話からしないといけません。
人は生まれてくる時、22対(44本)の染色体と、1対(2本)の性染色体からなっています。
性染色体にはX染色体とY染色体の2つあり、X染色体とY染色体を一つづつ持つと男性になり、両方ともX染色体だと女性になります。
そして色覚異常の遺伝子はこのX染色体の中に存在してます。ココでは仮にこれをX'と表示します。
男性にはX染色体が一つしかない為、これが色覚異常の遺伝子X'であれば色覚異常と言う事になりますが、
女性はX染色体を二つ持っている為、そのうちの一つがX'(色覚異常を持った遺伝子)だった場合、自分は色覚異常にはならず色覚異常の遺伝子を持った保因者と言う事になります。
女性の場合はどちらのX染色体も色覚異常の遺伝子でなければ自身が色覚異常になる事はないみたいです。
ただ、女性の場合には自分の所為だと思い込み考えがちになってしまう方が多いみたいですが、これはどちらの所為と言うわけではなく人間が生まれてくる限り必ず一定数の割合で遺伝として存在してきますので、一人で考え込まず一つの個性として受け入れてあげる事が大事だと言う事です。
ここまで読んで頂いた方なら初めに書いた男性20人に一人、女性500人に一人という割合に差がある事は理解できたと思います。
どうやって色覚異常の判断ができるの?
ここまで色覚異常とは何かと言うことを書いてきましたが、ここからは少し画像を多くしていきますね。
診断方法に用いられる方法ではまず『石原式色覚異常検査表』と呼ばれるものを使ってテストをしていくみたいです。
上の画像には12と言う数字が確認できると思います。
色覚異常ではない方には、6という数字が見えていると思いますが、色覚異常の方には5と言う数字が見えます。
健常者の方には様々な色の点の集合体にしか見えませんが、『赤緑色盲・色弱』の方の場合には中心に5と言う数字がハッキリ見えます。
健常者の方と『赤緑色弱』の方には、2文字とも読む事ができますが、『赤緑色盲』の方の多くは、4又は2の一文字しか読み取る事が出来ません。
この様な検査方法を用いて色覚異常なのかどうかのテストをしていき、その後に『アノマロスコープ』と呼ばれる器械を使用して、色覚異常の種類と程度の検査をしていきます。
ではここまでの画像をご覧になってくださった方、いかがでしたか?全て見る事が出来ましたか?
それではココで始めに添付していた画像にはいったい何が書いてあるのかの解答をします!
実は3原色ではない動物も?
鳥の中には4原色の鳥もいます。皆さんに一番身近なところで言うと例えばカラスです。
何だか以外ですよね?
真っ黒なカラスが人間よりもより鮮やかな色の捉え方をしているとは驚きですよね。それ故に黄色などは見にくいために、カラスよけとしてゴミ捨て場などの防護ネットなどは黄色にしてあるみたいです。
逆に犬などは2原色しかありません。
だからと言って別に劣っているわけではなく、犬は鼻が良かったり、紫外線を見る事が可能な動物もいたりします。
なので、僕たちから見たカラスは真っ黒に見えますが4原色の動物からしてみればもっと他の鮮やかな色をしているかもしれません。
もしかしたらこの先2原色だけで事足りる様になり、そちらが多数派を占めてくる様になるかもしれないし、逆に4原色見える人間だって存在する様になるかもしれませんよね?
ただの素人目線なので分かりませんが。。。
音の出る信号にも意味がある
街を歩いていると耳にした事があると思いますが、『かっこう』と『ぴよぴよ』と言う音はご存知ですか?
色覚異常とはまた別ですが、あの音の出る信号機は視覚障害のある方のために設置されています。
『かっこう』は東西に位置する信号機を表していて、『ぴよぴよ』は南北に位置する信号機を意味しています。
こうして少しづつ視覚障害の方にも考えられていってますが、正直まだまだ足りない様な気もします。
そして信号機の色は赤と黄と緑(青)ですよね?
この赤と緑は健常者にとっては反対色のため識別しやすい様になっていますが、色覚異常の方にとっては、一番苦手な組み合わせにもなっています。
だからこそもっと色んな方を理解して、より住みやすい街づくりをしていく事も必要だと思います。
まとめ
いかがでしたか?
まだまだ知らない事も多いですが、仮に1クラス40人だとするとそのうち一人は色覚異常で二人は保因者と言う計算になるみたいです。
結構多いと感じませんか?
ほとんどがただ知らないだけで線引きをしたり、人と違うところがあればすぐに壁を感じてしまう様な世の中になってきてしまっていますが、そもそも違う事は何もいけない事でもなんでもないと言う事ですね。
スポーツが得意な人がいれば勉強が得意な人だっているし、美術や音楽などの芸術的な才能がある人だっています。
だからこそ、これからもっと色んな人が理解しあって生活していける様な住みやすい街づくりをしてければいいですね!